©  by Tomonari Yashiro, The author of Innovation Management : Strategic Thinking for Process and Team Orchestration

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自動車の「意味」が変わる

February 14, 2017

連日のように、世界の名だたる自動車会社がIT企業と共同研究を開始する、あるいはIT系企業と提携する、買収するというニュースを聞きます。例えば、ちょっと検索するだけで、下記のよう記事が出てきます。

 

日産・ルノー、仏ソフトウエア会社を買収
 

フォード、自動運転のAIベンチャーに1130億円投資

 

トヨタ、ロボット・自動運転研究で米NPOと提携

 

こうした流れは、昨年あたりから、とみに加速してきたように思われます。

筆者は、それは、自動車会社が、自動運転技術の進展が、自動車の「意味」を変えつつあること、そして、その「意味」の変化に背を向けると、自ら地位崩壊型イノベーション(Disruptive Innovation, 破壊的イノベーション)の対象となって、地歩を失う可能性があることを認識したことが、こうした動きを加速させているように思えます。

ユーザーの立場から見れば、近未来に、自動運転が導入されてくることは、A地点からB地点へ移動するサービス(モビリティ・サービス)が大きな価値を持ってくることになります。ドラえもんの有名な「発明」に、「どこでもドア」という発明がありましたが、近未来、人々は、まさに「どこでもドア」的な感覚で快適なモビリティ・サービスを提供してくる事業体を選好していくでありましょう。

このように、モビリティ・サービスが当たり前になると、自動車がもつ「意味」は、モビリティ・サービスのなかの一部品に変わっていきます。仮に、いかに燃費や、居住性や、運転性能が優れていても、モビリティ・サービスとの相性が悪い自動車の価値は認められなくなってしまう可能性、すなわち、自動車が地歩崩壊型の対象となるおそれが出てきたのです。

化石燃料車から電気自動車への移行が、日本の自動車産業の比較優位性を揺るがすのではないか、という指摘は従前からなされてきました。ただ、成り行きによっては、モビリティ・サービスとの相性の如何によっては、比較優位性が脅かされる危険性はより高いように思われます。

というような筆者の愚見は、多くの自動車会社の共通認識になっているのでありましょう。そのように考えれば、何故自動車会社が、ITへの投資や取り込みに必死であるのかがよく理解できるように思われます。いいかえれば地位崩壊型イノベーションへの攻勢防御であり、自らがイノベーションの騎手になろとしているのだと想像されます。

このような動きが加速すると、結果的には、日本の企業がオープンイノベーションへの取組も加速させるかもしれません。

 

 

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