©  by Tomonari Yashiro, The author of Innovation Management : Strategic Thinking for Process and Team Orchestration

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知識のマネジメントとイノベーション

July 18, 2016

現代イノベーションが、ある知識の創造を発射台にすて生起することはいうまでもありません。それだけに、知識をいかにマネジメントをするかは、現代のイノベーションの成否を決定づけるといっても過言ではありません。

 拙著の主題の一つは、「知を如何に流通させ、結合させ、融合させていくのか?」という点にありました。現代のイノベーションは、様々な組織・人のもつ情報・知識が紡ぎあわされていく集積的なプロセスをとります。拙著では、その集積的なプロセスを、図に示すように、価値創成網から、知識をはじめとする様々な価値創成源が誘引されていくプロセスとして描きました。拙著では、その吸い込み方が悪いことが、イノベーション・プロセスの進行を妨げると考え、どうしたら、その吸い込みと結び好きをよくしていったらよいのか考察しました。拙著のこうした考察は、現代イノベーションにおける知識マネジメントにかかわる考察そのものだと思っています。

では、こうした視野でとらえた知識マネジメントと、知財のマネジメントは如何なる関連をもつのでしょうか?知財制度は、人々の創造活動が健全に行われていくために、「創造的成果」の帰属を明確化し盗用や無用の紛争を防ぐことを趣旨にしていると思われます。特に、科学推動型イノベーション(science-push innovation)では、知財の保護は極めて重要です。しかし、知財制度で登録保護されている知識は、イノベーション・プロセスが吸い込んでいく知識の一部にしか過ぎません。知財対象となっている知識だけでなく、デザインの成果やそのノウハウ、知識体系、製造・使用にかかわる経験知など様々な知識が必要とされます。

近年、知財にかかわる専門家は増え人材層が厚くなっていることは誠に結構ですが、それに比べ、上記のような様々な知識の涵養。保護、活用に関しては無頓着であることもしばしば見受けられます。

また、過度の知財保護が、折角の活用機会を阻害していることが少なからずあることも見聞します。

木を見て森を見ず、の格言を念頭におきつつ、俯瞰的・包括的な視野から、知識のマネジメントを展開していくことが求められているのです。

 

 

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