©  by Tomonari Yashiro, The author of Innovation Management : Strategic Thinking for Process and Team Orchestration

この停滞から抜け出していくためには、

現代のイノベーションを的確に理解することが重要です

筆者は, 自らがプレーヤーとして,またプロデューサ一役として,イノベーションに挑んできました。

(はかばかしい成果はまだあまり生まれませんが。。。)

イノベーション・マネジメント上での課題にぶつかるたびに,解決のヒントがないか,文献類を渉猟してきましたが、その過程を通じて,思い知ったのは,英語圏諸国と我が国との聞には,イノベーション・マネジメントに関する学術の蓄積に隔絶たる差異があるということでした。

 

「このままでは, 日本は、現代イノベーションダイナミズムを直視したコモンセンスが育成されないままに、努力すれども次から次へとはイノベーションをおこせず、世界から落伍していってしまうのではないか」

 

こういう危機感が浅学非才のお叱りをうけることを覚悟で筆をとった動機でした。

 

現代イノベーションは多様で、その「やりよう」も日々刻々変化しています。

そこで、本書では、様々なイノベーション類型やアプローチを理解していくための共通の下敷きとして、イノベーション・プロセス・メタモデル(IPMモデル)、価値創成網という概念を用意しました。

この下敷きを用いて、様々なイノベーション類型やアプローチを描き出してみることで、現代イノベーションの理解していくことを試みます。

 

また巻末の第11章、第12章では、日本でイノベーションを進めていくためにはどのような戦略をとるべきかについて考察しています。

第11 章では, IPM モデルー価値創成網の枠組から,国全体のイノベーション・システムという枠組を設定した上で,日本の技術・経済・社会システムに潜むイノベーション・マネジメントに係わる構造的問題を整理しています。

第12 章では,前章の内容を受けて,日本の未来に向けて,とるべき戦略について提言しています。

 

本書が、現代のイノベーションの本質に係わる正鵠を得た理解がコモンセンスとして形成されていくことに本書が少しでも役立つことを祈っています。

刊行趣旨

過去20年間 世界の中で日本だけが停滞している事実